[超速報]中国・杭州で開催されたアジア大会。スケートボードストリート種目女子決勝では、中国の13歳のセ・シンキが優勝、日本の伊藤が3位表彰台、織田は4位!! | CURRENT

[超速報]中国・杭州で開催されたアジア大会。スケートボードストリート種目女子決勝では、中国の13歳のセ・シンキが優勝、日本の伊藤が3位表彰台、織田は4位!!

| 2023.09.27
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2023年9月27日(水)に中国・杭州で開催されたアジア大会。

アジア大会は4年に一度開催されるアジア最大級の競技大会。
前回大会からスケートボードが正式種目となった。

前回大会では伊佐 風椰の2位が最高位、今大会で日本人ライダーがこの種目初優勝なるか注目。
初女王をかけて、現在世界ランキング3位でパリ五輪でもメダルが期待される織田 夢海、世界ランキング13位の伊藤 美優が挑んだ。

決勝は「ラン」セクションと「ベストトリック」の2セクションの合計ポイントで順位が決まる。

【ラン】
前回女王で2連覇のかかるフィリピンのマルジェラ・ディダルは東京五輪から引きずっている古傷の怪我を押しての出場。
怪我の影響でランセクションから精彩を欠き得点が伸ばせず、2本目は途中で滑走を断念。
伊藤はラン1本目でフルメイク62.32、織田はラン1本目落ち着いて得意トリックを繋いで行ったが最後の10段ステアでオーリーをミスし、46.38、2本目はラストトリックを10段ステアレッジでのバックサイド50−50グラインドに変更しフルメイクし63.94。
予選2位の中国セ・シンキ2本目のフルメイクで79.19。
予選1位で東京五輪経験者のソウ・ブンケイ(中国)は一本目のフルメイクし73.00が採用。
ランセクション終了時点でセ(中国)が首位、ソウ(中国)が2位、織田(日本)が3位、伊藤(日本)が4位と日本勢が中国勢を追いかける展開でベストベストトリックセクションに。

【ベストトリック】
ディダル(フィリピン)は怪我を押しながらも棄権せず果敢にトライ。
4本目で無念の途中棄権となったが長年アジアのトップ、世界と戦ってきたその背中をアジアの後輩に見せているような印象。
実力、持ち技を加味しても伊藤、織田の日本勢、セ、ソウの中国勢での表彰台争いが予想されるこのセクション。

1本目は伊藤、織田の日本勢がミスする中、中国のセが10段ハンドレールでバックサイドリップスライドを決め80.31をマーク、続くソウ(中国)もミスし上位勢ではセ(中国)がポイントを記録した。
2本目は1本目のセの得点傾向を参考に伊藤が10段ハンドレールでバックサイドリップスライドを成功しクオリティを評価され82.56、セが同じ10段ハンドレールでフロントサイドフィーブルグラインドで83.17とスコアを揃え暫定首位に、織田とソウはそれぞれミスし得点をマークできず。
3本目は伊藤がギャップオーバーレールでフロントサイドブラントスライドを決め68.17とスコアを揃え、織田がここまで1、2本目とミスしていた技から変更しギャップレールでキックフリップフロントサイドボードスライドを完璧に決めるも75.21と思うようなスコアが出なかったがソウはカステラボックスでフロントサイドノーズグラインドに挑むも後ろのトラックが当たり大幅な減点が予想されたが78点台とようやくここでスコアをマークする。

ここまで暫定首位は中国のセ、2位に伊藤、スコアを揃えきれていない織田とソウが追いかける展開に。

4本目は織田が1、2本目でミスしていたバンクレールでバックサイドテールスライドを完璧に決め高得点が期待されたがこちらも71.58と思うようにスコアが伸ばせず、伊藤、セがそれぞれミスする中逆転を狙うソウは10段ハンドレールで東京五輪金メダリスト日本の西矢も得意とするフロントサイドサラダグラインドを決め84.68とここまでのベストトリックセクションでの最高得点をマークし暫定2位につけた。

最終トライを残して暫定順位は首位がセ(中国)、2位がソウ(中国)、3位伊藤(日本)、4位織田(日本)。

逆転を狙う伊藤はカステラでフロントサイドノーズグラインドを狙うも50-50となってしまうが76.71とトータルスコアを伸ばしフィニッシュ。
表彰台を狙いたい織田は10段ステアで得意のキックフリップを狙うも決めきれず悔しい4位フィニッシュとなった。
5本目もミスしソウの最終トライ待ちとなったセ、そのソウは逆転を狙い10段レッジでキックフリップ50-50を狙ったがミスしセが逃げ切り優勝、2位にソウと中国勢が1、2フィニッシュとなった。


【大会結果】

優勝: セ・シンキ (中国) / 242.62 pt
2位: ソウ・ブンケイ (中国) / 236.61pt 
3位: 伊藤 美優 (日本) / 221.59pt



今大会最年少、11歳のスカセム(タイ)はスピード、パワーともにかなり乗れている印象だった。
見事優勝した13歳のセ・シンキ(中国)もスピードと技の難易度完成度には将来性を感じた。
パリ五輪予選は両者とも厳しいポジションだが今後間違いなく世界で戦う存在になると予想されるので注目したいライダー達。

今回どうしても触れなければならなかったのはジャッジの採点。
SLSやオリンピック予選となる世界選手権など昨今の国際主要大会と明らかに採点基準が違う印象。
ジャッジの傾向を掴んだ中国勢がワンツーフィニッシュとなった。
一方難易度の高い技を完璧に決め切った織田だがその傾向を掴めなかったのが原因か、悔しい4位となった。
途中でその傾向を掴み軌道修正をした伊藤が3位表彰台と明暗の分かれてた結果となった。
筆者が一番気になったのはセクションが違うとはいえ、ダウンレールでのキックフリップフロントサイドボードスライドやバックサイドテールスライドショービットアウトよりも、カステラボックスでのフロントサイドノーズグラインドからの明らかにミスでの50-50やテール側のトラックが当たった技がそれぞれ得点が高かったということ。
これに関しては傾向を掴むのは至難の技と言わざる得ない。
いずれにせよ大会毎に採点傾向が違うことは当然考えられるのでこれらを早々に掴む思考も今後の国際大会で勝ち上がるには必要な要素と言えるだろう。




【大会結果】

優勝: セ・シンキ (中国) / 242.62 pt
2位: ソウ・ブンケイ (中国) / 236.61pt 
3位: 伊藤 美優 (日本) / 221.59pt


東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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