[世界一レベルの高い代表争い] 群雄割拠!!ロサンゼルスオリンピック2028日本代表の座を争うストリート女子!!
約3年後に迫ったロサンゼルスオリンピック2028。
スケートボード競技において、過去2大会で5個の金メダルを含む合計9個のメダルを獲得し世界でも最多メダル獲得国としてトップに位置する日本。
そんなスケートボード競技で、「世界で最もハイレベルで過酷」と称されているのが日本のストリート女子の代表争いだ。
X GamesやStreetLeagueなどの世界トップレベルの大会でも日本人ライダーの目覚ましい活躍が毎月のように飛び込んでくる。
もはや誰が代表になってもおかしくないほど過去最高レベルでの代表に争いが予想される。
今回は日本女子ストリートの現在地をCURRENTの独断と偏見により考察していきたいと思う。
実績から考察
まず実績から考察すると、東京オリンピック金メダリストの西矢椛、同じく東京オリンピック銅メダリストでパリオリンピックと唯一2大会連続出場の中山楓奈、パリオリンピック金メダリスト吉沢恋、同じく銀メダリストの赤間凛音は実績に加え「経験値」という観点からも最有力候補だろう。
今年に入って、X GmaesやRockStar Openでのメダル獲得、悲願の日本チャンピオンになるなど勢い実績共に今最有力候補筆頭に躍り出たと言っても過言ではないのが松本雪聖だ。
先日のSLSパリ大会で見事シリーズ戦初優勝を飾った上村葵も一気に有力候補に躍り出たと言える。
成長要素から考察
上記に挙げただけでも誰が代表になるのか予想が非常に難しいが実績だけでなく、まだまだレベルの高いライダーが多いのが日本の女子ストリート。
2023年には世界女王になり日本選手権の連覇も果たしている織田夢海。
東京、パリと2大会共にオリンピック出場有力候補ながら後一歩出場には叶わずロサンゼルス大会には相当な想いと覚悟で臨むと思われ、新たな非常に難易度の高いトリックのレパートリーに期待。
層の厚い関西勢の次世代として非常に期待される大西七海も成長が著しい。
何度も世界女王に輝いているオーストラリアのクロエ・コベルと同難易度のトリックを既に習得していて、さらにはその次のレベルのトリックにも期待できる。
赤間と同郷の丹野莉愛も非常に楽しみな逸材だ。
女子ライダーでは数少ないトリックを習得しており、日本の大会ではファイナリスト常連の実力を持っている。
勝ち切れるトリックの習得が期待される。
パーク、バートと3刀流に挑戦し続けている唯一の存在が福田碧。
ただ挑戦しているだけでなくその実力は3種目ともに日本のトップの大会でファイナリストに残る実力を持つ。
パークやバートで磨かれ続ける感覚やメンタル、他には真似できない発想やセクションの使い方などが期待される。
ビッグセクションにも物怖じせずに果敢に挑むスタイルが魅力な尾関萌衣、繊細でテクニカルなトリックが得意な榎並琴音ら次世代も非常に成長速度が早く今後に期待出来る逸材だ。
コンディションから考察
トップアスリートになればなるほど怪我やコンディションとの戦いもシビアになってくる。
スケートボードは特に怪我が多い。
実績実力は十分だがコンディションに悩まされているがそれ次第では代表争いの有力候補と言えるライダーも数多い。
今年のX Gamesで頭蓋骨骨折という選手生命の危機を負った伊藤美優。
かなり心配されたが徐々にライディングを開始し復帰の兆しを見せている。
X Games女王にも輝き、世界大会でもファイナリスト常連の実力の持ち主であるため完全復活となれば代表争いに間違いなく入ってくるだろう。
慢性的な怪我に悩まされているのが東京オリンピック女王の西矢椛。
度々コンディション不良により国際大会をスキップしているが実力は世界のトップであることに変わりはない。
コンディションが万全になれば、経験実力十分な西矢が再び世界の頂点に立つ姿は容易に想像出来る。
SLS Takeoverラスベガス大会で見事な復活を遂げたのがパリオリンピック銀メダリストの赤間凛音。
昨年末から度重なる怪我により長期戦線離脱を余儀なくされていた赤間。
復帰戦となったラスベガス大会では実戦感覚やスタミナ面が心配されたが見事に復活優勝を果たした。
いずれにせよ一度怪我をすると再発が多いのがスケートボード。
スキルの成長も注目だが、コンディションの調整も代表争いには大きな鍵を握ってくるだろう。
トリック難易度を考察
トリック難易度で最初に挙げるべきは織田夢海だろう。
世界最高得点を叩き出した「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」は未だに破られていない
記録だ。
キックフリップが得意な織田は「キックフリップバックサイドテールスライド」ノーリーキックフリップも得意であり「バックサイドクルックドグラインドノーリーキックフリップアウト」などハイスコアを叩き出すトリックをいくつも所持しており、更なる高難易度トリックも今後期待する。
抜群の安定感で世界トップレベルのトリックを量産出来る強みを持つのがパリオリンピック女王の吉沢恋。
彼女の代名詞トリックは金メダル獲得に繋がった「バックサイドビッグスピンフロントサイドボードスライド」。
最近ではここからショービットアウトする世界で彼女しか出来ないトリックにも派生しており、更には「バックサイドビッグスピンフロントサイドブラントスライド」という男子ライダーでも数名しか出来ない超高難易度トリックも披露しており、まだ見ぬ新技で我々の想像を超えてくる可能性が楽しみだ。
ストリートのビデオパートでも披露した西矢椛の「スイッチフロントサイド180スイッチボードスライド」も高難易度でハイスコアを叩き出せるトリック。
さらに西矢は「バックサイドクルックドグラインドノーリーヒールフリップアウト」も得意としており、割とどのセクションでも繰り出せる強みな上スコアもかなり高いトリックとなっている。
松本雪聖は得意のキックフリップからのバリエーションでハイスコアを連発する。
「キックフリップバックサイドリップスライド」は練習を重ね、ある程度大きなハンドレールでも成功させられる事を確認している。
更には女子ライダーではほとんどやっていない「キックフリップフロントサイドノーズグラインド」も習得し結果も残し続けている。
他にも代表的なところを挙げると、赤間の「フロントサイド180スイッチフロントサイドスミスグラインド」通称「バーレーグラインド」、上村の「バックサイド180スイッチバックサイドスミスグラインド」通称「ベネットグラインド」、大西の「バックサイド50-50グランドキックフリップアウト」、伊藤の「ハードフリップ」、丹野の「バックサイド270ボードスライド」なども世界でも評価の高いトリックとなっている。
織田夢海の「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」
吉沢恋の「バックサイドビッグスピンフロントサイドボードスライドショービットアウト」
西矢椛の「バックサイドクルックドグラインドノーリーヒールフリップアウト」
最後に
ここまで見ていただいた通り日本のストリート女子代表争いは層が厚く、間違いなく世界でも最もレベルが高い。
今回挙げさせていただいたライダーの他にもまだまだ成長著しく、上記のライダーに割って入る可能性のある逸材も多く見受けられる。
名を挙げて最有力候補というのは不可能なほどハイレベルな実力が拮抗している。
また、ルール改定なども各ライダーに大きく影響してくるのでこの辺りも追いかけていきたい。
11月2日(日)に決勝となる第8回 日本スケートボード選手権大会supported by Murasaki Sportsでも錚々たるメンツが日本女王の座を争う。
更には11月末の福岡県北九州市で開催されるワールドスケートボードストリート2025北九州にも多くの代表争い有力候補が出場予定となっている。
2026年から本格的に始まるロサンゼルスオリンピック予選に向けて既に混戦模様が予想される。
2028年の本大会に誰が立っていても不思議ではない日本ストリート女子。
今後もCURRENTでは追いかけていくので是非チェックし続けてほしい。
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