現在、ハンガリーはブダペストで開催されているパリ五輪予選大会最終戦となる「OQS2024 ブダペスト大会」。本日準決勝が終わり、ついに最終決戦を前に決勝進出者が出揃った。ここでその決勝直前に日本人選手勢の出場権争いのポイント状況をおさらいしておこう。

本決勝には現在（OQS2024ブダペスト前）世界ランキング1位の開心那、世界ランキング4位の草木ひなの、世界ランキング9位の長谷川瑞穂が勝ち上がった。一方で、一部では彼女のライディングへのジャッジに批判も起きているが、東京五輪王者で現在世界ランキング3位の四十住さくらが惜しくも全体9位で準決勝敗退となり出場権争いから離脱し、彼女のパリ五輪出場が危ぶまれている。

パリ五輪出場には世界ランキング20位以上、かつ国内で上位3名に入ることが条件であり、OQS2024ブダペスト大会前の状況では開、草木、四十住が出場圏内となっている。

今回は各ライダーの順位によって出場権獲得選手が異なることから、現時点では出場権圏外である長谷川を中心にポイントランキングを確認し、出場権争いの現状を見ていく。

まず長谷川は現在138,152ptを保有している状態だが、暫定的に代表枠を保持している四十住と草木を追う彼女がパリ五輪出場権を獲得するには四十住(246,633pt)との差：108,481pt、草木(194,175pt)との差：56,023ptを上回る必要がある。ただ四十住は9位で304,388ptが最終スコアと決まっている状態であり、長谷川との差は166,236ptという状況が確定した中で決勝を迎える形だ。

一方で長谷川と草木とのポイント差は56,023ptとなっており、本決勝で長谷川がこの得点差を上回る順位で草木に勝てるかどうかも戦いの焦点の一つである。なお長谷川が優勝した場合でも、優勝ポイントが210,000ptのため合計は348,152ptと現在352,000ptを保有する開には届かないため、開のパリ五輪出場は事実上確実となった。

すなわち、残る2枚のパリ五輪への切符を四十住、草木、長谷川が争うこととなる。

[長谷川瑞穂がパリ五輪に出場する順位条件]

・長谷川が2位以上[2位ポイント:168,000pt]
– 四十住9位[合計304,388pt] > 長谷川2位[合計306,152pt]
長谷川は2位以上でないと、四十住を上回ることができない。

・長谷川が3位以上[3位ポイント:142,800pt]で、草木が7位以下[7位ポイント:81,200pt]の場合
長谷川[3位の場合は合計280,952pt]と四十住[合計304,388pt]がパリ五輪出場決定し、草木[7位の場合は合計275,375pt]が脱落。

このことから、長谷川が2位以上を獲得できた場合は確実にパリ五輪出場権を獲得することができる一方で、3位になってしまった場合は草木が7位以下であるという限定条件下での出場権を獲得が可能。4位未満の場合は他の選手の成績に関わらず出場権を獲得できないという難しい戦いを強いられている。

ただどちらにしてもどの選手が優勝してもおかしくない戦いであることは変わらないため、結果を見守る立場の四十住、なんとしてでも代表権を死守したい草木、そして今回代表権を獲得するラストチャンスを得た長谷川の3名の誰にとっても最後の最後まで気の抜けない戦いになることは間違いない。

観る側にとっても最後の最後まで目が離せないこのパリ五輪日本代表争いを見逃すな。

OQS2024ブダペストスケートボードパーク女子決勝は
日本時間2024年6月23日17:30開始予定

CURRENT編集部

東京２０２０オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。

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