Focus of Highlight [SLS San Diego 2024 Mens Final] | CURRENT

Focus of Highlight [SLS San Diego 2024 Mens Final]

| 2024.04.25
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Focus of Highlight(フォーカスオブハイライト)とはコンテストにおけるターニングポイントとなったトリックをCURRENT編集部が独自の見解で紹介するコーナー。

今回はSLS サンディエゴ大会の男子決勝をフォーカス。

今回「Focus of Highlight」となるライダーはこちら。

地元開催で初優勝を飾ったブレイデン・ホーバン(アメリカ)のチェーンとバンクを全て越え切って決めた「インポッシブル」。

あまり最近のコンペディションシーンでは馴染みのないトリックで、バックサイドポップショウビット側にデッキを蹴り出しその蹴り出した足に巻き付かせるように360度デッキを回転させる。

この日も他のライダーがシングルトリックセクションで9clubを連発する中、ブレイデンはいつも通り自分のトリックをしっかりと自分のペースでスコアを重ねていっていた。

ここまでラインセクションからシングルトリック2トライ目までスコアをフルマークし首位をキープし、迎えた3トライ目。
この首位の座をなんとか守ろうというよりは、「この流れならこのトリックいける」という感じでトライしていたように筆者には見えた。
この「インポッシブル」というトリックの特性上、高さと幅を出すということが非常に難しいのだ。
多くのトリックは進行方向に向かって前足でデッキをコントロールするか、完全にデッキから足が離れる回し系トリックでどちらも距離を出すには飛ばしたデッキに身体を合わせれば幅を出す事が可能だ。
とはいえ難しいのも事実。
ブレイデンが決めた「インポッシブル」は前足は邪魔しないようにデッキに当たらないように回避する動きを要し、さらには後ろ足はデッキに巻き付かせなければならないため前方方向の促進力を後ろ足のみでカバーしないければならない。
幅跳びをイメージしていただければわかりやすい。
幅跳び選手は身体を飛ぶ方向に投げ出し距離を稼ぐ、この幅跳びを身体を投げ出さずに後ろ方向に意識を保ったまま距離を稼がなければならないのがこの「インポッシブル」での距離を出す難しさだ。
さらにはチェーンを越える高さと、バンクを越える幅を同時に意識しなければならない。

それをやってのけたブレイデンが見事地元サンディエゴの地で初優勝というドラマチックな展開でSLSの第2戦を締め括った。

ビデオパート、コンペディションの両方で活躍するブレイデンに今後も要注目。

















東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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