Focus of Highlight [パリ五輪予選WorldSkateboardingTour2024 ドバイ大会 ストリート女子決勝] | CURRENT

Focus of Highlight [パリ五輪予選WorldSkateboardingTour2024 ドバイ大会 ストリート女子決勝]

| 2024.03.15
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Focus of Highlight(フォーカスオブハイライト)とはコンテストにおけるターニングポイントとなったトリックをCURRENT編集部が独自の見解で紹介するコーナー。

今回は3月10日に開催された2024年最初のパリ五輪予選フェーズ1最終戦、ワールドスケートボーディングツアー2024ドバイ大会ストリート女子決勝をフォーカス。

今回「Focus of Highlight」となるライダーはこちら。

赤間 凛音(日本)が優勝を決定づけた5本目にハンドレールで決めた「フロントサイド270スイッチフロントサイドボードスライド」。

怪我明けからは初の世界チャンピオンに輝いた赤間。
今大会はクロエ・コベル(オーストラリア)との最終トライまでもつれた優勝争いを逆転で制し見事世界一の座を勝ち取った。

逆転を決めたトリックが「フロントサイド270スイッチフロントサイドボードスライド」だ。
ランセクションからクロエが優位に大会を進めていたが、トリックセクションから持ち技のメイク率を活かし3トライ目終了時点で首位で折り返した赤間
1、2、3トライ目と連続でスコアをマークし状態も良く、乗ってきている印象だった。
対するクロエは2本目で「フロントサイドキックフリップ」を決めるも3本目のトライのハンドレールでの「フロントサイドブラントスライド」をミス。

優位に立った赤間は4本目で一気に勝負を決めたいところだったが、当該トリックを決めきれなかった。
対象的にここで決めて状況をひっくり返したいクロエは「フロントサイドブラントスライド」を決め逆転に成功した。

だが、この日の赤間には「フロントサイド270スイッチフロントサイドボードスライド」を決めるには2トライで十分だった。


見事最終トライで決め、93.17を出しクロエを3.75ポイント上回った。

赤間のラストトリック「フロントサイド270スイッチフロントサイドボードスライド」を決めるにはそれまでの今大会の流れも大きく影響していたように筆者は感じた。
難易度の高い持ちトリックをいかに少ない回数で成功させていき、さらなるスコアを獲得できるトリックに挑戦できる回数を確保するかという駆け引きに非常に有利に働く。

今大会の赤間はまさにそれを体現して優勝を勝ち取った。

昨年末の日本選手権で怪我明けの赤間と話した際「怪我のもう不安はないのであとは実戦感覚だけ」と語っていたがその心配も今大会を見れば一切ないといっても過言ではない。

東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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