JSL最終戦『SUPREME DANCE』浦野建隼が勝利し2023年シーズン年間王者に輝く | CURRENT

JSL最終戦『SUPREME DANCE』浦野建隼が勝利し2023年シーズン年間王者に輝く

| 2023.12.08
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photograph by Shuji IZumo

2023年12月3日(日)に埼玉県所沢市にあるJapan Street League (以下 JSL)のオフィシャルパートナーであるSKiP FACTORY skateparkにて2023年シリーズ最終戦 『SUPREME DANCE』が開催された。この最終戦はシーズンランキング上位10名のみが参戦できる2023年シーズンの年間王者を決める大会となっており、国内外を舞台に活躍する選手たちが熱戦を繰り広げた。今回の参戦選手は、佐々木音憧村上涼夏浦野建隼齋藤丈太郎西山奏山附明夢張爾洙(ジャン・イースー / 韓国)齋藤吟平浦野晴柿谷斗輝の10名で争われた。

photograph by Shuji IZumo

このJSLの出場者は完全招待制になっており、今回の参戦メンバーは10名。年間を通じ全4戦が国内のスケートパークで行われ、年間王者を決めるストリートツアーリーグである。採点方式はパリオリンピック予選と同じ採点方式を採用しており、ラン45秒を2本、ベストトリックを5本の合計7本で競い合うルールとなっている。点数はそれぞれ100点満点で、より得点の高いラン1本+ ベストトリック2本の3つの合計点数(300点満点)でランキング化され優勝者が決まる。

本場アメリカ仕込みの多彩なトリックで浦野建隼がJSL初優勝!

予選リーグを勝ち抜いた、佐々木音憧浦野建隼山附明夢張爾洙齋藤吟平の5名が決勝へ進出した。弱冠13歳の張爾洙と14歳の齋藤吟平は自信あるトリックで他選手を追い詰めようとアプローチするも、なかなか得点を伸ばすことができなかった。ランキングトップ3の選手たちから実力と経験の差をみせつけられ張爾洙は4位、齋藤吟平は5位でこの2023年をフィニッシュした。

photograph by Shuji IZumo

昨年王者の根附海龍はブラジルで開催されていたStreet League Skateboarding (以下 SLS) SUPER CROWN出場の為、この最終戦はキャンセル。昨年王者不在の中、根附と同じ静岡県出身であり高校時代をアメリカで過ごし、本場アメリカストリート仕込みの浦野建隼が優勝候補筆頭の佐々木音憧を抑えて今シーズン王者となった。浦野はランで時間を目一杯使い、Aフレームで跳躍力あるビックスピンフリップフリップバックノーズグラインドなどと多彩な技をフルメイクし、ランは85.23ptと2位でベストトリックに臨んだ。ベストトリックでは大会でなかなか見ることのできないフリップバックノーズグラインドを1本目にメイクして会場を沸かせた。いい流れを自ら引き込み、キャバレリアルフリップフロントボードフェイキーインワードヒールノーズスライドバックサイドフリップノーズブラントと、これまで自らメイクできていなかった技まで繰り出し、見事優勝を果たした。勝利者インタビューでは『楽しかったです。最後のトリックも自分に流れがきていると思いアプローチしました。メイクできるとは思ってなかったが、メイクできて本当に気持ちぃぃーー!!』と歓喜の声をあげた。

photograph by Shuji IZumo

決勝が始まった時点で右足に違和感を感じ始めた佐々木音憧だったが、ランでは持ち前のスピードと跳躍力を活かした迫力ある360フリップキャバレリアルリップスライドなどのコンビネーションをフルメイクし、88.97ptの高得点をマークした。ベストトリックでは1本目にキャバレリアルノーズブラントフェーキーで85.47pt。2本目、3本目はミスするも4本目にノーリー180スイッチスミスグラインドtoレギュラーが83.30ptで、ラストトリックの5本目に86.46ptの得点を出せば佐々木が逆転優勝という状況に。緊張の5本目、足をストレッチするシーンもあり疲労が蓄積されていた佐々木はノーリーヒールフロントサイドノーズブラントがインコンプリートとなり、惜しくも2023年シリーズは2位でフィニッシュとなった。『最後乗り切れなかったので、そこは悔しいですね』と悔しい表情を見せたが、佐々木の来年の活躍にも期待したい。

photograph by Shuji IZumo

笑顔と脱力感が特徴的な山附明夢。山附のランを見ている者は皆、簡単なトリックを難なくこなしているだけのように見えるだろう。だが実際はバンクを大きく使っての360フリップ、流れるようなカーブトリック、そしてレールにステアとパークの隅から隅まであらゆるセクションでトリックを決める高難度なスキルが備わっており、それが高得点をたたき出す理由の一つだろう。

ランでは82.37ptをマーク。ベストトリックでは1本目にハンドレールでフロントサイド180スイッチKブラインドをメイクし79.07pt。ランの5本目にはメインセクションのハンドレールをレールオーバースイッチヒールで79.17ptとなり、今シーズンは3位となった。表彰式インタビューでは上田豪氏の『来年も出場してくれるかな?』といった問いかけに、『まぁ、スケジュールが空いてれば..』と山附らしいコメントで会場を沸かせた。

SLSへの登竜門として若い世代のスケーター達に夢を

photograph by Shuji IZumo

今年のJSLは日本で唯一SLSへの切符を手にできる試合となり、根附海龍が目標であり夢でもあったSLSへの参戦を叶えた。初参戦とは思えない活躍で ”NETSUKE“ の名を世界に知らしめた。JSLは今後もSLSへの登竜門であり、若い世代のスケーター達に夢を、そして日本スケートボード界のさらなる発展を目指し、日本から世界へと活躍する選手を送り出すべく活動していくとのこと。2024年はどんな選手達が招待され、誰が世界へと羽ばたくのか!?

オリンピックイヤーの2024年もJSLから目が離せない!

photograph by Shuji IZumo

優勝 浦野建隼        260.90pt
2位  佐々木音憧    257.74pt
3位    山附明夢       240.61pt
4位    張爾洙          153.90pt
5位    齋藤吟平        150.77pt
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大会概要

【タイトル】 SUPREME DANCE
【日程】 2023年12月3日(日) (12月2日(土)公開練習を設定)
【会場協力】 SKiPFACTORY  〒359-0016 埼玉県所沢市新郷220
【招待選手】 佐々木音憧 / 村上涼夏 / 浦野建隼 / 齋藤丈太郎 / 西山奏 / 山附明夢 / 張爾洙 / 齋藤吟平 / 浦野晴 / 柿谷斗輝 /  (順不同) 
【特別協賛】 FOD / Seiko 5 Sports  / Columbia / SKiPFACTORY / ステンレスアート共栄 / Red Bull
【協力】  4s sound / Liveheats / Tufleg / GREENFUL 
【 MC】 上田豪 (メインMC) / 寺井裕次郎 (サブMC) 
【ジャッジ】 謝花明徳 / 橋本貴興 / 宮島大介 
【ライブ配信】 FODプレミアム(フジテレビオンデマンド) 
【主催】 JAPAN STREET LEAGUE実行委員会

text by Shuji Izumo

本記事は「FINEPLAY」から転載

東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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