スケートパークやスポットでのマナーやモラル | CURRENT

スケートパークやスポットでのマナーやモラル

| 2023.02.20
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「MANNER」(マナー)というこちらのコーナーでは、最近問題になりつつあるスケートパークやスポットでの事例をプロスケーターやスケートボード有識者約100名の方々のアンケートを元に、パークやスポットでのマナー&モラルを啓発していくコーナーである。
こういったスケートパークやスポットでのマナー&モラルはスケートボードスクールなどで教えてくれるところはほとんどないという。
是非スケートボードを始める方々、また子供に始めさせる親御さんの方々はスケートパークへ送り出す前に一読し、参考にしてほしいコーナーである。

東京オリンピック以降、日本でスケートボード人気が急上昇しプレイヤー人口も増加。


同時に全国各地でスケートパークの数も急増中。
2022年5月時点での日本のスケートパークは約350施設(NPO調べ)と2021年から比較すると100施設以上増加、2023年の現在も建設中のスケートパークが多数あり、パークの数は増え続けている。
スケートボードを出来る環境が整備されていく中で同時に「教える」というスケートボードスクールの増加も右肩上がりだ。
所謂「習い事」と同列の域まで達していると感じるほどで、5年前などでは想像もつかなかったほどだ。
スケートボードスクールでは主に「技術」を重点的に教えてくれる所がほとんどで、「プッシュ」や「チックタック」などの基礎的な前進動作や「ターン」などのコントロール技術、「オーリー」というスケートボードにおける全ての基盤となるジャンプ技などを教えている。

数年前はスケートパークにいるほとんどは大人が大半でたまに中高生がいる程度、やり始めの初心者は角の平らなところ練習し、パーク内を縦横無尽に走り回り軽快なトリックで流れを繋いでいく上級者スケーターを見て、憧れ、技を真似するなどしている光景が当たり前だった。
だが、最近のスケートパークではほとんど逆転している状況を目の当たりにすることが多い。

「上級者が遠慮し、初心者、あるいはスケートボーダーじゃない人がスケートボーダーのコースを遮っている」

そんな光景の方が多く目にすることが多い。
あるプロスケーターが言っていたのは
「注意すると初心者の子の親が怒ってくるんですよね、だからもう面倒くさいから無視しています」
とは言え、これは本当に危険な行為だということをここで強く発言しておきたい。
初心者、上級者関係なく両者が怪我をしてしまいお互いが嫌なイメージを持ってしまいかねない。
どちらが悪いとかではないかもしれないが、どちらも良い気分にはなれない事だ。
数年前までは上級者が初心者に「そこにいたら危ないよ」「そこは技をするために飛んでくるところだからどいてね」など言い方などに個人差はあったがコミュニケーションを取り、時には初心者が怒られたりしながら学んで行くことが当たり前だった。
昨今はそこにスケートボーダー同士だけではなく第三者が割って入るようになり有識者の方が窮屈な思いをしている事も少なくない。

このように、スケートパークが増加しスケートボーダー人口も並行して増加している一方で多くのトラブルが多発している現状。
スケートパークでの明確なルールが設けられていないのも事実だがパークによっては「スケートボード利用者以外は中に入らないでください」などの注意喚起がされているところもあります。

勘違いしてはいけないのは「初心者は端っこで練習しておけ」と上級者達が言いたいのではないし、思ってもいない

例えば野球場でチームが練習中に堂々とグランド内に入ってボーッと見ていたり友達とキャッチボールをするだろうか?
サッカーグラウンドで練習中のところに真ん中でキャッチボールをするだろうか?
アイススケート場でリンクの真ん中で友達とキャッチボールするだろうか?
極端な例を挙げたが、スケートパークにおいて滑らずにパーク内に入るということは上記とほぼ同等の行為なのだ。
そして、始めたばかりのスケートボーダーはスケートパークでの他のライダーの動きや流れなどを理解することが大切だと考える。
また上級者は初心者に歩み寄り、コミュニケーションを取って教えていける環境づくりが大切だ。

考え方はそれぞれあるが、スケートパークでは皆んながそれぞれ気持ちよく利用したいという考えは初心者だろうが上級者だろうがプロだろうが共通しているはずだ。

CURRENTではプロスケーター&有識者スケーター約100名から頂いたアンケートを元にスケートパーク&スポットでの利用マナー&モラルを発信していきます。

一人でも多くのスケートボーダーがそのレベルや歴に関係なく、気持ちよくパークやスポットを利用出来るようになることを願います。


東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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