Focus of Highlight [OQS2024ブダペスト ストリート女子決勝] | CURRENT

Focus of Highlight [OQS2024ブダペスト ストリート女子決勝]

| 2024.06.28
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Focus of Highlight(フォーカスオブハイライト)とはコンテストにおけるターニングポイントとなったトリックをCURRENT編集部が独自の見解で紹介するコーナー。

今回はパリ五輪予選、OQS2024ブダペストのパーク男子決勝をフォーカス。

今回「Focus of Highlight」となるライダーはこちら。

最後の最後まで大混戦だったパリオリンピックの出場権争いを勝ち取った、中山楓奈「ヒールフリップバックサイドリップスライド」

まさにこのトリックが最後の最後に決まっていなければ中山のパリオリンピック出場は無かった。
前回の東京オリンピック銅メダリストとして、ここ数年は追われる立場として非常にプレッシャーの中で世界と戦ってきた中山

世界の主要大会でも思うような結果が出せず苦しんできた彼女は、最後の最後まで自分を信じてこの「ヒールフリップバックサイドリップスライド」を挑み続けた。

トリックスセクションの1本目で得意のフロントサイドクルックドグラインドでスコアメイク。
2本目から当該トリックにトライし続けるも4本目まで中々フィットさせられず追い込まれる状況に。
さらにはパリオリンピック出場権争いをしている織田夢海がキックフリップフロントサイドフィーブルグラインドを決め暫定首位に浮上するというプレッシャーに追い打ちをかけた。

中山にとってプレッシャーが重なる状況の中、見事に決めてみせた。
しかし、織田に届かずこの時点での暫定順位は2位。
織田が1位、中山が2位では出場権は織田が暫定で保持したままなのだ。

だが、このまま終わらないのがOQS。
代表権争いをしていた吉沢が最終トライで織田を上回ったのだ。
この結果、2位織田、3位中山となりこの順位ではポイントは逆転されないため中山がパリオリンピック出場権争いを
逃げ切った。

状況が2転3転し最終的にオリンピック出場を勝ち取ったのも全てはこの最後のトリック「ヒールフリップバックサイドリップスライド」を決めていなかったら成し得なかった。

土壇場で決める精神力はやはり国際大会での経験値と前回オリンピック銅メダリストの意地がもたらしたのだろう。

この過酷なパリオリンピック予選を苦しみながらも勝ち抜いた中山は、一回りも二回りも強くなっているように感じ、オリンピック本番でもその勝負強さを発揮する姿を楽しみにしたい。








東京2020オリンピックを境にますます注目を集めるコンペティションシーン。 それらを横目に変わらず進化し続けるストリートシーン。 CURRENT編集部では両シーンがクロスオーバーし、加速する近代スケートボードを独自の目線で情報をお伝えしていきます。
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