いよいよ今週末！！ストリートワールドチャンピオンシップ2023東京、男子パリオリンピック選考レースと今大会の注目ポイント！

CURRENT編集部 | 2023.12.10

ついに日本初開催となるパリ五輪予選、ストリートワールドチャンピオンシップ２０２３東京が有明コロシアムで開幕！

今回は男子の現在の世界ランキング（2023年12月10日現在）と今大会のCURRENT的見どころを解説。

【現在の世界ランキング】
パリ五輪出場には世界ランキング20位以上、各国からは上位3名が出場権を獲得できる。
20位以上に同国から3名以上いる場合は、繰り下げで20名になるように出場権が割り与えられる。

現在のランキングを見てみよう（2023年12月10日現在）

こちらも女子同様、20位以上に3名以上にいるのは日本のみとなっている。
現状、世界ランキング12位で東京五輪金メダリストの堀米が日本人4番手、5番手で15位に根附、6番手で17位に青木、7番手に20位の松本と東京五輪出場組が2人も厳しい状況に追い込まれるなど日本の底上げ、レベルの高さが浮き彫りとなった。
この影響により21位のジャンカルロス（コロンビア）と22位のジョセフ（フランス）、最近頭角を表し国際大会でも上位常連になりつつある23位のコルダーノ（カナダ）が出場権を獲得となる。

男子の注目もやはり日本人のパリ五輪出場権争いだ。
現在日本の選考レーストップの世界ランキング5位の白井が70,990ポイント、2番手の小野寺が世界ランキング7位の69,224ポイント、3番手で8位の佐々木が67,484ポイントとこちらも拮抗している。
ここで一番気になるのが、出場権獲得の3番手佐々木とのポイント差だ。
佐々木と堀米が25,365ポイント差、佐々木と根附が30,236ポイント差、佐々木と青木が36,444ポイント差、佐々木と松本が44,058ポイント差と今大会のそれぞれの結果如何で順位が入れ替わる可能性がある。
さらには白井と佐々木のポイント差も3,506ポイント差とこれらを踏まえると選考レーストップの白井から20位の松本までこの東京大会で大きく順位が入れ替わる可能性を含めている。今大会の大きな注目ポイントだ。

それぞれの日本人ライダーの現在の状態をCURRENT目線でおさらいしておこう。
まずトップの白井は秋に古傷が悪化ししばらく世界選手権のスイス・ローザンヌ大会

やストリートリーグを回避、今回の東京大会に照準を合わせていることからこの大会の重要性が伺える。
次に続く小野寺も怪我明けということで実戦感覚を取り戻すべく全日本選手権に出場、見事日本チャンピオンに輝き復調を見せ今大会にも期待が持てる。
佐々木は前回のオリンピック予選、スイスローザンヌ大会で2位を獲得しポイントレースで一気に上位に浮上。
ナイジャ・ヒューストンのブランド「ディスオーダー」に加入し海外でも撮影するなど心身ともに充実しているので今最も勢いに乗っていると感じられる。
全世界が注目する堀米は夏ごろから調子を上げてきており、X GAMES、ストリートリーグと立て続けに優勝、期待されたスイスローザンヌ大会で決して調子も悪いわけではなさそうだったが佐々木がそれを上回る出来を見せポイント逆転とはならず、先日のストリートリーグチャンピオンシップでは練習中に怪我をして出場を回避するなど心配な要素だ。
出場権獲得には今大会で上位に入ることが必須な立ち位置だが心配要素も多く、オリンピック初代チャンピオンにとって試練の今大会、背水の陣で挑むがここ一番の勝負強さに期待したいところだ。
根附もスイスローザンヌ大会で決勝に進出、セレクトシリーズからジャンプアップでルーキーを獲得したストリートリーグでも結果を残すなど佐々木に次ぐ勢いのあるライダーと言えるだろう。
青木も国際大会経験値が非常に豊富で持ち技のベースが高く、非常に勝負強さも持ち合わせている。
東京五輪以来目立ったリザルトは獲得していないがこの位置につけているあたり流石と言わざるえないし、選考レース争いをしているライダーからも不気味な存在だ。
この熾烈なハイレベルの代表争いにしっかりくらいついてるのが茨城の雄、松本だ。
持ち技の完成度はもちろんだが、状況に応じてしっかりスコアの出せるセクションとトリックを見極める力もついてきておりダークホース筆頭だ。

まだまだこちらに書ききれないが日本の代表争いから目が話せない。

海外勢も注目ライダーが目白押し。
世界ランキング1位、2位、3位のオーレリアン（フランス）、ナイジャ（アメリカ）、グスタホ（ポルトガル）の3名だけが10万ポイントを超えており出場権争いがかなり優位に進めている。
筆者が今大会で注目して欲しいライダーはカナダのコルダーノ・ラッセルだ。
フィジカルと自慢の跳躍力を活かし、他のライダーが下で使うセクションを登ってしまう。
これらが評価されここ最近の国際大会でもファイナル常連になりつつあり、実力もしっかりつけてきている。
この記事がアップされる頃には公式練習に入っているので「どのセクションを登ろうか」と品定めしているに違いない。
出場権争いの当落線上にいるコルダーノがどのセクションを登るのかにも注目して観戦してほしい。